舞台【見えない同居人】

あらすじ

人は死ぬと霊界出入国管理局へ行く。娑婆で過ごす最後の時、四十九日をどこで送るか申請し、許可をもらうためだ。

川村一子の行きたいところは決まっている。高円寺三丁目122の13 日の出荘203号室。

大学の一年先輩、比良坂マナブの住むアパートだ。

別に一子は彼に恋をしているわけではない。多分、恋ではない、と一子は思う。実のところは恋がどんなものか彼女はわかっていない。

一子は二十歳、恋を知る前に死んでしまった。

ただ生前の色鮮やかな思い出が一子を呼ぶ。先輩たちと行った夏の海。

きらめいていたあの瞬間がいとおしくて一子はマナブの元へと向かった。先輩のそばにいればきっと思い残すことなくあの世に旅立てるに違いない、と信じて。

ところが203号室には二人の先住者がいた。

まだ日の出荘が建つずーっと前、農機具をしまう納屋がポツンとあるだけだった時代に梁で首を吊った同性愛の少年と、マナブのご先祖に殺されたアイヌの戦士の二人だ。

かくして一子の四十九日は、怨霊二人との同居となった。

それは一子が想像していた穏やかな日々からは程遠い毎日であった。

けれどその毎日が一子を揺さぶる。

首吊り少年の悲しさが、殺されたアイヌの怒りが一子に流れ込んできて、彼女は「生きる」ということを理解し始める。

これは彼女の魂の成長の物語であり、救われなかった魂の救済の物語なのだ。

 

 

脚本:杉山 響子

演出:ハセガワ アユム

出演:小飯塚貴世江、近童弐吉、玉置祐也、宴堂裕子 他

公演概要

日時:2018年11月21日(水)〜25日(日) 全8公演(予定)

場所:中野「劇場MOMO」

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